CAPとは「Child Assault Prevention」の頭文字をとったプログラムで、1978年にアメリカのオハイオ州のレイプ救援センターで開発されました。小学校2年生の女の子がレイプされるという事件を契機に、フェミニズム運動の暴力に対する経験から開発されたのがCAPです。日本へは1985年にアメリカで実際にCAPの活動に携わっていたトレーナーの森田ゆりさんによって紹介され、現在では北海道から沖縄まで100以上の市民グループが各地で活動しています。
CAPのプログラムは子ども向けと大人向けワークショップ(参加体験型学習)の2つに別れており、子どもワークショップには「就学前」向けと「小学生」向けがあります。また日本向けに改良、開発された「中学生/高校生暴力防止プログラム」もあります。
このCAPのプログラムには、わたしたち人間は一人一人かけがえのない存在であり、誰もがすばらしい内なる力をもっており、その力に働きかけ、引き出すというエンパワメントの思想がつらぬかれています。虐待や痴漢などの暴力にあった子どもたちは、親が暴力をふるうのは私が悪いから、痴漢にあったのは私にすきがあたから、いじめにあうのは私に何か原因があるのからと、自分を責め無力におちいりがちです。それに対してCAPでは、どんな子どもにも、かけがえのない『安心、自信、自由』の権利があり、それが奪われそうになった時、「いや!」と言っていい(NO)、いやといえない時には逃げてもいい(GO)、そして大切なのは信頼できる誰かに相談する(TELL)ことだと伝えます。子どもが暴力にあった時の具体的なスキルを伝えるとともに、「あなたはかけがえのない存在なんだ」という自尊感情を大切にしている人権教育プログラムといえます。
八尾市においても年々CAPへの共感の声が高まり、プログラムの実施依頼が増えています。このような取り組みが各地で広がり、子どもをはじめとする誰もが安心して生きることのできる地域社会の創造につながることを私たちは願っています。
(CAPプロジェクトやお 李 福美)