日本国際飢餓対策機構 清家弘久
―開発とは 1―開発の名目で行われる破壊
開発というテーマでできるだけわかりやすく何回かに分けて書いてみたいと思います。
NGOがよく言葉にする開発とは、そこに住む人々が自分たちの足で立っていく、自立が出来るように持続可能な自立開発協力(Sustainable Development)ということであり、決してビルやダムや道路建設を行っているわけではありません。具体的には、子どもたちへの教育支援であったり、農業指導であったり、識字教育などの草の根の支援です。
| しかし、よく新聞などで取り上げられる政府開発援助(ODA)、こういった途方もないようなお金が動く時に、国内でも問題になっている諫早湾干拓や長良川河口堰のような大型の公共事業が、アジアやアフリカでも開発の名目で行われています。2000年度のODA予算は1兆8,863億円、うち無償資金協力(ただで日本のものをあげる)2,511億円、技術協力(専門家派遣、研修員の技術研修など)は3,795億円、国連諸機関、世界銀行などに出資している額が約3,000億円、残りが円借款と呼ばれる銀行的色彩が強いものです。このような中に火力発電建設やダム建設が含まれています。基本的には相手国政府からの要請によって委託されるわけですが、商社などが相手国に入って、電力が必要でしょうとか、工業団地が必要でしょうと懸命な売りこみを行っています。そして十分な住民との話し合いも行われずに、工事が発注されてしまうので、強制的に立ち退きがされたり、環境破壊が行われているケースが多くあるのです。全部が不必要なものであるとは言いません。 | |
| しかし、国際協力と呼ぶにはほど遠いプロジェクトがかなりあります。そして、声を出すことが出来ないで犠牲を強いられた人々、住まいを失い都市部のスラムに人々を追いやっている現実があるのです。もし、自分たちの税金がそのように使われているとしたら、私自身、一人の納税者として本当に悲しくなります。 国際協力とは本当は、声なき人々の代弁者となり、一人一人が、人として市民として生きることを励まし、弱い立場に立たされている人、虐げられている人々に焦点を当てていくことであると思うのです。この文章のタイトルにしている地球市民として、また日本国民として税金が海外でどう使われているのか、もう少し目を向けて関心を持つことが必要だと思います。 |
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