「DV防止法」成立!

 平成13年4月6日に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(DV防止法)が成立しました。参院超党派プロジェクトチームによる議員立法で、法案提出から5日間でのスピード審議だったと各新聞には書いてありました。法律が施行されるのは10月からですが、どのような法律なのでしょうか。

 「夫婦」や「家庭」という高く厚い壁でかくされていたドメスティック・バイオレンスが、この法律で明確に「犯罪」と規定され、社会の意識変革が求められています。日本では長く内輪のこととして見過ごされてきましたし、被害者自身も身内の恥として隠し自分の非として耐えてきた経過があります。DVに悩んできた人たちや支援者にとっては、公に「犯罪」と認められたことは「新たなる一歩」として評価されていますが、実効性には課題は少なくありません。

 この法のポイントは3つあるといわれます。そのうちのひとつは「保護命令」です。被害者の申し立てを受けて地方裁判所が接見禁止や住居退去を命じることが出来ます。保護命令に違反すると罰則が科せられます。2つめは「配偶者暴力相談支援センター」を各都道府県に1カ所設置し一時保護やカウンセリング、自立のための情報提供をします。3つめは警察に対して通報を受けたら「暴力の制止、被害者の保護、防止措置」に努めなければならないと定められました。

 問題点としては、DVの定義が身体的暴力に限定しているように読めること、申し立てに警察の報告書や公証人が認めた供述書が必要なことで申請しづらいという意見があります。また、遅れている警察の対応を心配する声も多くあります。地域によっては「夫婦問題に介入しない」という意識の警察官もなお多いと聴いています。

 法律は出来ました。いろいろな問題が挙げられますが、被害者の女性にとってはDVが人権侵害と認められたのは勇気づけられることでしょう。この共通認識を持つことがDVにかかわる全ての人にとって重要なことであり、実効性のある法にするかどうかの鍵です。救済にあたっては関係機関の緊密な連携が必要であり、被害者の生活再建、自立、心のケアなど内容の充実も望まれます。

 3年後に見直しがされます。大きな課題を背負って誕生した法ですが、具体的な取り組みが注目されるところです。


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