トーク&プチコンサート

バイマーヤンジンさん

 (財)八尾市国際交流センターの第26回国際理解セミナーにチベット人歌手のバイマーヤンジンさんが来ました。バイマーさんは中国国立四川音楽大学で西洋オペラを専攻し、中国で知り合った日本人の夫と1994年に来日しました。

 「日本人はチベットのイメージを『秘境』とかモンゴルと混同している人がいるばかりか、地図上でもどこにあるのか分からない人がたくさんいます。」というお話から始まりました。平均の標高が4,200mのチベットは気候が厳しく、酸素も日本よりずいぶん薄いようです。冬には1/3の薄さにもなるそうです。8月でもセーターにジャケットを着て暮らさねばならず、時には雪も降るとのこと。スライドで見た子どもたちの顔には凍傷もありました。

 チベットと日本の食文化の違いを具体的に、チベットではりんごを丸いまま食べるが、日本では皮をむき、芯をとり、4つに切りフォークにさして食べる。おしゃれで食べやすいけど…。32人家族のバイマーさんの実家では皮をむいている暇はない。グリーンピースもチベットではでそして皮まで食べるが、日本ではご飯と一緒に炊く。日本での暮らしの中で分かってきたことは「郷にいれば郷に従え。」つまり、「日本に住んでいるのだから、まず日本語を覚え、その上に習慣を少しずつ覚える努力をする気持ちを持つこと。」でも決して自分の国の文化をかにすることではありません。

 外国人が日本に来て悪いことをしている人もいる。しかし、日本に来て苦しい思いをしながらも精一杯頑張り一生懸命役に立とうと思っている人もたくさんいる。「外国人だから、日本人だからと言ってはいけない。文化が違うから変なんだと思わず、どこの国の人であっても人として認めると必ず仲良くできます。」

 チベットでは子どもは、働いているのが普通だけど、日本では学校へ行くのが当たり前。草原で牛や羊を飼い自給自足生活をしている大半のチベットの遊牧民は子どもが乳絞りを手伝わないとやっていけない。遊牧民の子どもたちの60%が未就学。バイマーさんの母親も字が読めず、土地改革の時、受けた説明と文書が違うことが分からず拇印を押し土地の半分以上を手放した。そのため、子どもには勉強して強く育ってほしいとの母親の願いで大学へも進学した。オペラ歌手として舞台に立ちたいという願いは故郷の役に立ちたいという願いに変わり、文字が読めないことで苦労しないよう故郷に学校を建てることを決意し日本各地で講演を行っている。現在3校建設され、今年には5校に増えるそうだ。「日本の存在と関わりをチベットの子どもたちに知ってもらいたいため、日本のたくさんの応援で出来た学校に写真パネルを掲示しています。」

 最後にチベットと日本の歌を歌われたが、普通マイクは口のそばにもっていくものだが、手を一杯伸ばした先にマイクを持っているのにもかかわらず、バイマーさんの歌声は会場一杯に響きわたりました。

(裕)

back.gif (9484 バイト)

home1.gif (3010 バイト)