近鉄久宝寺口駅周辺交通バリアフリー

基本構想策定協議委員会に参加して

自立生活センターやお代表 阪本 美津雄

 2001年4月17日 第一回目の協議会が始まりました。

 参加者の顔ぶれは、事業者2名、行政5名、高齢者1名、障害者3名、住民代表4名とアドバイザー1名、計16名が参加。行政から事業説明と重点整備地域の説明の後、アドバイザーの近畿大学教授 三星昭博氏より、今まで関わってきた駅や施設等の紹介。意見交換や質疑応答も無しで一回目は終わる。
 
 二回目は5月30日 この日より国と府から各一名ずつ委員が加わって計18名になる。情報公開の立場から、私たちの仲間が要求して、この委員会の傍聴を承認してもらう。

 この日「バリアフリー法が施行される以前からエレベーターの設置と車椅子用トイレの改修については八尾市と近鉄との間で合意があったから今年度中に進める」と一方的な説明をうける。念のため「この委員会では、エレベーターの設置とトイレの改修だけで終わるのではなく、駅周辺は狭い一方通行の道ばかりで交通量も多く危険なので、道路の移動など、駅周辺にもおよんだ基本構想を作るのか?」との問いに、その通りだと返事に一安心。だが、市と近鉄側より、9人乗りエレベーターを付けるとのこと(車イス一台しかのらんがな!)。

 アドバイザーからも「他市に先駆けて基本構想を作るのだから、バリアフリー法にとらわれず、後の見本となるような高いレベルのものを作ろう」と呼びかけるが行政や事業者の反応がない。 

 近鉄代表側が「もうすぐエレベーター工事を着工する」と発言するが、意見を述べる間もなく委員会は進められていく。委員会としては工事着工を未了承。基本構想もできあがっていないのに誰も気づかないのか? 

 今回は、ホーム柵やホームドア・ホームゲートの設置に関して一言も触れることが出来ず。山手線新大久保駅の転落事故に絡めてこのことは要求しなくてはいけない。また、聴覚障害者のための電光掲示板による案内も必要。ホームと電車の隙間と高低差等言いたいことがいっぱい残っている。

◇7月9日(月)うだるような暑さの中、久宝寺口駅の現地説明会が開かれた。

 話は前後するが、私が今度付けようとしているエレベーターが小さいとクレームを付けていたので、なぜ11人乗りを採用できないかを、7月4日に近鉄担当者がセンターに来て説明。簡単に言えば工事中ホームの安全が確保できない。基準より10p狭くなる。2階コンコースも同じ理由で狭くなる。駅の構造上スクリュー式の9人乗りしか付けられない等。そこで、「構造上仕方が無くても多くの障害者がガッカリする。他の市の障害者団体も八尾のエレベーター設置に注目しているので久宝寺口を前例としないで欲しい。スペースに余裕がある駅では11人乗り、いやそれ以上(15人乗り)を付けて欲しい。」と要求。

 すると、「この同じエレベーターを名張駅、大和高田駅に付けたが故障もなくどこからもクレームが出ていない。近鉄は今後、エレベーターの設置が必要されている既存の駅約30カ所全ての駅にこれを付ける。」と言った。と言うことは、30の駅全てが構造上無理なの?そんなわけ無いでしょ。最初からこの小さいのに決めていたんでしょ。もっと勘ぐれば、バリアフリー法が出来てなかったら付ける気もなかった!そうでしょ。法律が出来たからイヤイヤ付けるんでしょ。出来るだけ安くて小さいのを!!。

 こんな事があったので9日の説明会でも、再度、9人乗りでは狭い。なぜなら9人乗りと言っても車椅子一台しか乗れない。インターホン以外にもフットレスの車椅子用スイッチを付けて欲しい。そうすると手で押すことが困難な障害者でも足で押す事が出来るので駅員を呼ばずに済む。エレベーターは1階しか移動しないのだから行き先ボタンを押すことも不要、勝手に締まって勝手に開く!この方が便利だと言うと、それは基準にない、付けなくても基準はクリアしている。と。

 また、ホームドアとホーム柵を転落事故防止の為にも設置して欲しいと言う意見に対して、−それは難しい。なぜなら、車両の編成がまちまちで、ドアの位置が決められない。点字ブロックが有るのでそれで対応。また、ホームの改修も今は予定にない。ホームの改修は車両との段差解消のためにも必要と言っても構造上難しい。それより車椅子の乗り降りは簡易スロープで充分−と言うような説明。

 聴覚障害者はホームや構内のアナウンスが聞こえない。列車が通過するので危険・・・と言ったお知らせは音声だけじゃなく文字によるお知らせが必要。そして、今アナウンスをしてるよと言うことが判るような、たとえば点滅ライト(パトライト)の様な物を付けるとより効果的になる、と言ったやり取りの後、エレベーターや障害者用トイレの設置予定場所に行く。

 エレベーター設置場所にはテープで幅110p奥行き145pで囲み、出入り口90pが開けてあった。ほとんどの健常者はこれで充分と感じたが、車椅子の障害者は実際にそこに車椅子を入れてやはり狭いと感じた。幅110pの両内側に手すり(約17p)が付くので、実際の幅は90p余りとなることを委員の前でアピールしたが判ってもらえているか疑問。障害者用トイレは240p四方となっていたがこれも10p位ずつ狭くなりそう。赤ちゃん用のホルダーはあるが、オストメイト用の設備は無し。階段の近くで駅務室からよく見える場所に設置予定。

 そして、エレベーターを付けるため階段の改修工事が既に始まっていた。学校が夏休みの間に階段の工事を終え、その後エレベーターの工事に移りたいようだ。
 
◇10月17日(水)第3回目の協議会が開催されました。

 いつものように行政からの長々と難しい説明を掻い摘んで言うと、八尾市の基本構想がバリアフリー法が出来て本格的に開かれる第1号と言っていい。過去に2市で開かれたが不完全なモノであった。それ故他の市町村も注目している。そして八尾市にある各駅の現状説明があり、なぜ久宝寺口駅が真っ先に選ばれたのかと言う質問に、−バリアフリー法が出来る前から近鉄と八尾市の間でエレベーターや障害者トイレの設置について話し合われていた。そして優先順位は低いが駅近くに三つの病院や公共・公益施設がある。駅の構造が3階建てなのにエレベーターやエスカレーターが無く上下の移動が非常に不便だった。−等の理由が挙げられた。続いて3つの病院と、他の施設でアンケート調査(各施設までの移動手段、経路、不満等)の結果報告では意外にも駅利用者は少なかった。利用したくても移動の弱者は現状の駅では利用できないと。ほかには道が危険等の報告がある。その後タウンウォッチングプランの説明があり、24日に実施することが説明された。このタウンウォッチングを実りのあるものにするため委員以外に多くの市民の参加を呼びかけ、また、この委員会を情報公開の立場から市政だよりや市のホームページに載せてくれるよう依頼をしたが、一部の委員からなぜ一般市民の参加が必要なのか?と反論があった。三星氏より、委員以外の参加があってもいい、また情報公開は当然のこととアドバイス。また近鉄バスが最近低床バスを走らせているので当日試乗して欲しいと提案があった。

 24日には委員と当事者数名が参加し、2班に分かれてタウンウォッチング。委員の方にも車椅子に乗っていただき、改めて街のバリアを体験されました。

 また聴覚障害者からの貴重な意見もあり、中身のあるモノとなりました。日を改めて久宝寺の街全体(久宝寺は重点整備地区に指定されている。)のウォッチングがより多くの移動制約者の参加で行われることを期待しています。

 

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